by わっさーオグデン
わっさーオグデン (@OgdenMorro) | Twitter
- 貯金をがんばっている
- 金融資産に興味がない
- OLが好きだ
前回記事『明治ものの値段』作成の際、当時の定期預金の利率があまりにも高く驚かされました。
前回記事 ↓↓↓
記事資料として用いた書籍『値段の風俗史』に掲載されているさまざまな“もの”には、それぞれ当時の人達の思い出やコメントが記されています。
今回はその“貯金は正義”と言われていた時代の一部をご紹介したいと思います。
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昔の預金利率は良かった
証言者Aさん(レペゼンS30年代、職業OL)
Aさん『大企業でバリバリ働く私は、社運も順調、同僚にも恵まれていました。でも、なぜか場違いなとこに佇んでいるという思いに悩んでいました。そんな満たされない心を埋める様に、自分の月給のほとんどを誰彼なく振る舞うことで満たそうとしていました。』
しかし、ある日を境に彼女はこの振る舞い癖をピタッとやめる。社内預金制度ができて、利率は年8%と発表されたからであった。
Aさん『当時の銀行の利率はたしか5%程であったと思います。もともと元金が少ないのだから差し引き3%なんてたいしたことないけれど、私はこの利率にとびついたのです。』
※日本銀行統計局、第一勧業銀行の記録によれば、昭和32年の利率は5.5%
今の預金利率
皆さんご存知の通り、今の利率は当時に比べとても低いです。
- SBJ銀行…0.030%
- オリックス銀行…0.100%
- 新生銀行…0.010%
- 三菱UFJ銀行…0.002%
- みずほ銀行…0.002%
- 三井住友銀行…0.002%
- ゆうちょ銀行…0.002%
- りそな銀行…0.002%
- 東京スター銀行…0.100%
※価格.comより6ヶ月定期預金税引前の利率
証言者Aさん(レペゼンS30年代、職業OL)は当時このように語っています。
Aさん『私はいまも不動産投資とか、一攫千金を夢みる株などに関心なんてないけれど、定期預金についてはこれぞ確実な人生のバロメーターと信じて過ごした時期は長い。』
現在のS&P500の平均的な利回りが年6.78%と言われていますから、単純に利回りの話だけなら彼女の考え方は当然ですよね。
税率今と昔
現在の預金利子にかかる税率は20.315%です。元金に対して0.1%の利子率の場合、利子率0.1%から税率20.315%を差し引いた0.079%分が振り込まれます。
では、証言者Aさん(レペゼンS30年代、職業OL)の時代はどうだったのでしょうか?
消費税は平成に入ってからスタートだったことですし、税金取られるにしてもたいしたことないんじゃね?と思っていましたが、調べてみますと面白いことが分かりました。
出典:全国銀行協会金融調査部研究レポート
たった2年弱ではありますが、まさかの非課税でした。その後10%→15%→20%と段階的に上昇し今に至ります。やはり税率は今よりも低かったという訳です。
出典:全国銀行協会金融調査部研究レポート
『昭和30年代OLの証言』“株なんて興味ない”『預金利率』今と昔のまとめ
『貯金プラスαの時代』
昔の預金利率は現在に比べ非常に高く税率も低かったですが、今はその逆です。
多くの方が親に「貯金しなさい」と言われたことがあると思いますが、「投資をしなさい」と言われたことはないと思います。
預金利率が高い時代の考え方をそのまま子供達に伝えている可能性があります。貯金だけしていればリターンがあった時代は終わりました。貯金以外のお金について教えてくれる親は少ないと思いますので、自分たちで学んで行くしかありません。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
オグデンでした〜。
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