by わっさーオグデン
わっさーオグデン (@OgdenMorro) | Twitter
- 不安なのは自分が弱いせい
- 突如不安に襲われる
- なぜ不安になるのかわからない
1927年作家の芥川龍之介は、大量の睡眠薬を飲んで自殺しました。
自殺に至ったのは、将来に対する『ぼんやりとした不安』であったと、遺書に記されています。私は、芥川龍之介氏のような優れた感性の持ち主ではありません。しかし、私自身も『ぼんやりとした不安』に襲われるときがあります。その不安とは、明日のプレゼンや会議だったり学校のテストなどとは別の、どこからともなくやってくる不安です。なぜそのような不安に襲われてしまうのか自分にもよくわかりませんでした。
今回解決策まではいきませんが、この不安の原因が何なのかをまず知って頂き、同じく不安に悩んでいる方々が自分達が決して弱いせいでその状態に陥っているのではない、ということをお伝えできたらいいなと思います。
- あなたの不安の正体
- 不安になる原因
- あなたが弱いから不安になるのではないということ
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『ぼんやりとした不安』とは?
原始の生活でその日暮らしの狩猟民族というのは、確実に必要な獲物をゲットできるとは限らず、木の実すら手に入らない可能性すらあり不安に満ちあふれた生活です。
しかし、その不安はシンプルで分かりやすいという特徴があります。危険な猛獣と遭遇したら、戦うか逃げるかの2択。食べものが手に入らなければ、さらに探すか飢えを我慢するだけです。
これを仮に「はっきりとした不安」とするならば『ぼんやりとした不安』というのは、現代社会における多種多様な選択肢だったり、他人との複雑なコミュニケーションがもたらすものです。学校の進路や転職、将来にそなえるための資産運用などの選択や、SNSなどにおける不特定多数の人たちとのコミュニケーションが例としてあげられます。特定の発言に対して攻撃的なメッセージを浴びせられ、自殺者が出たのは記憶に新しいかと思います。その昔、狩猟民族であった頃にコミュニティケーションが求められたのは最大でも200人程度です。見知らぬ人とコミュニティケーションを取ることはまずありません。現代のような対人関係に関する不安が長期にわたり続くことはまれでした。
現代社会の複雑な未来への選択肢 / アフリカ人には『未来』という感覚がない
『ぼんやりとした不安』が起こる原因として『時間』も関係してくるようです。あなたが選択した学校の進路や転職が、あなたの未来にどう影響するかはっきり分かる人はいません。しかし、未来について考え選択しなければいけないので『ぼんやりとした不安』が出てきます。
ケニア出身の牧師であるジョン・ムビディ氏は、ケンブリッジ大学で博士号を得たエリートであり、一般的な私たちの時間の考え方も熟知した上で「アフリカ人には未来の感覚が無い」と言い切っています。
私たちの感覚だと、遠い遠い過去から現在へと繋がり、果てしない未来へと時間が作られています。しかし、ムビディ氏によるとアフリカ人の伝統的な感覚では「過去」と「現在」のみ。「未来」はまだ起こっていないので、存在しないというものだそうです。
ナミビアで暮らすブッシュマンは、朝は同じ時間に起き、男は獲物を探しに草原へ向かい、女は木の実や果物を集めに森に行くその日暮らし。食料を探す時間は1日に4時間程、あとは仲間と談笑したり子供たちと遊ぶのが日常で、1年先どころか明日の計画さえ立てません。彼らの時間感覚は最大でも1日が上限で、あとはその1日の繰り返しなのです。
文明発達による不安の増加
上記のようなその日暮らしの生活を、人類は少なくとも600万年にわたって続けてきたといわれています。しかし、1〜2万年前に農耕生活が始まり、人類は作物を育てる為に長期的な計画を立てなければならなくなりました。より遠い未来への選択を迫られたというわけです。そこから急激に文明が発達し、ライフスタイルが変わっていったのですから、文明の発達に脳の進化が追いつかず『ぼんやりとした不安』が生まれてしまったというわけです。
2017年にWHOが世界26ヶ国で行った調査では、近代文化のレベルが高いほど不安障害発症率も高くなったと言います。アメリカやオーストラリアなどが8%の発症率だったのに対し、ナイジェリアなどの発展途上国は0.1%でした。
2011年の厚労省の調査では、不安障害の治療を受けている患者の数はおよそ157万人、1996年のデータの約2倍です。
私たちの文明の発達に脳の進化が追いついていないと言えるデータの一部です。
『今ここ』現在をいかに生きるかが『ぼんやりとした不安』とうまく付き合っていくカギの一つとなります。
まとめ:原因不明の『不安』を抱えるあなたへ
文明の発達により私たちは 、かなり先の将来について考え選択を迫られるようになりました。また、他人との多種多様なコミュニケーションも求められ『ぼんやりとした不安』が生まれるようです。
昔の生活と現代の生活の優劣を考えるのではなく、環境の変化にどう対応していくのか考えなければなりません。対応策は次回以降触れていきたいと思います。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
オグデンでした〜。
あぷりしえいてぃっ ( ^^) _U~~